第9話:抜け道
32年後の世界――身体を奪われ、ネコの姿に囚われたらんな。ソフィアを探して走った獣の勘は真逆を指していた。
そんな荒野の片隅で出会ったのは、仲間に罵倒される魔界戦争直前の孤独な魔術師の女性。
戦闘開始直後………!
敵味方関係なく膨れ上がる雷球に、彼女の叫びが響いた……
最前線の方から駆けてくる女性魔術師が大きな声を上げる。
ディグリード『まずいっ!全員退避!』
ガンッ
雷球に似合わない硬いものを殴ったような音がして弾けた雷球は、地面にクレーターを穿ち……
バチバチと雷球が放電しながら動きまわっていた。
エトシュ砦
負傷者はエトシュに1次避難していた。
盾職の大柄な男がツカツカと、声の主に向かって歩く。思わず両手に握った杖で守るように縮こまる女性。
バキッ!!!
取り上げられた女性の杖はまっぷたつに折られ、割られた断面からは魔力が煙のように液体のように漏れ出している。
女性『魔力壁は失敗しないわ?!それも使っちゃだめなの?!』
『はぁ?!壁なんてなんに使うんだ!
いいか?二度とするな!
今度は杖どころじゃ済まさんぞ!』
女性を上から指差し、見下ろす大男に女性は黙って俯くしかなかった。
女性魔術師の放った雷球は暴走し、ひと通り荒れ狂って落ち着いた。
幸い数名が軽いやけどを負った以外に被害はなく、モンスター軍の殲滅は滞りなく進んでいった。
そう、ディグリードは戦闘開始から違和感に包まれていた。やけにモンスターが弱いのだ。
こちらの作戦がすべて成功する。普通ならさっきのワンミスで壊滅していてもおかしくない。
これではまるでリーダーのいない烏合の衆……
ディグリード『……そうだな……』
まさかっ!?
『申し上げます!
ラカウ平原にモンスターの軍勢が多数出現!さらにフィゴの荘園方向から新たな敵軍がっ!』
ディグリード
『反転っ!
エトシュで態勢を整え、全軍ソフィアに向かう!』
エトシュでは先程の戦闘での負傷者が治療されていた。この頃になると支援職不足は深刻で、治療は簡単なぷちヒール。
昔ながらの医療方法しかなく、回復までに時間がかかる。
しかしフィゴからは新たな軍勢が……!
年老いたゆうらんがおずおずと手を上げた。
ゆうらん『古い記憶ですがここ消えた街の近くにサハムへの抜け穴があります。
そこを使うと戦わずにソフィアに行けますね。
この人数で行くのは無理がありますが、わたしが様子を見に行ってきます。』
マティア『うまくするとラカウも挟撃できますね……私も行きます!』
それに……シャルは誰が支えるんだ』
マティア『それは……』
それなら私が先頭に見てこよう』
クラウス『ほう、頼もしいこって……
いいや、総大将はドンと構えてればいいんだ、崩れるとすべてを失うぞ?
……自覚を持て』
ディグリード『……』
クラウス『決まりだな、クラウス隊で偵察、そして切り開いてくる』
クラウスは少し考えてから、周りを見渡した。
暴発魔道士……どこのギルドでも、パーティでもお荷物になっていたことだろう……
じゃり……小石を踏む音……
さんざん叱られてへたり込む暴発魔道士の視界に……誰かのつま先が滑り込む。
クラウスは真っ直ぐに女性を見据えて言った。
クラウス『あんたも来るんだ』
『わ…私ですか…?』
消えた街
〜モンダンの見つけた通路〜
クラウス
『よしっ…行くぞ!』
一行は穴に飛び込んだ!
つづく
次回予告
消えた街の抜け道にたどり着いた一行。
ソフィアのピンチを救うことができるのか?!
はいっ、ということで……
今日も劇場公開しました〜。
このお届けしているのは今とは違う世界線。
『if...』の世界。メインストーリー第三章の位置づけになっています。
ごついタンクさんはプロジェクトのLeginaさんの持ちパラを改造して即興で作っていただきました。
プロジェクトメンバーは
シルエスカさん、アイオールさん、Leginaさんとの4人。それぞれ得意な分野とパラで【らんな劇場】を創るチームです(*´艸`*)
いつも、(ㅅ´ ˘ `)♡ありがとね!
でわでわ……
今日も元気に
行ってらっしゃーい♬
またねっ♪(゚▽^*)ノ⌒☆







